数値人体モデルの開発
小児モデル
近年、電波利用技術の発達に伴って、様々な場所で電波が利用されるようになってきており、これらの機器から発射される電波の小児に対する曝露量を評価することが、この分野の重要な研究課題になっています。しかし、成人を対象とした解剖学的構造を有する数値人体モデルと同程度の品質をもった小児モデルを開発することは、様々な理由から困難でした。
この課題を改善するため、NICTは、成人モデルを3次元的に変形して、小児の平均的な体型にあったモデルを作成しました。この変形方法を利用することで、小児以外の体型モデルも容易に作成することが可能です。
成人モデルの変形
成人と小児とでは、身長に対する各身体部位の割合が大きく異なります。
そこで、NICTは3歳、5歳、7歳程度の小児の人体各部位の寸法値(66部位)を計測し、その計測値に基づいて、成人男性モデル(TARO)を3歳児、5歳児、7歳児相当の寸法値に合うように変形しました。
成人男性モデル(TARO)を小児の体型に合うように、自由形状変形アルゴリズムを応用して、変形しています。